甲府砕石・秩父セメント専用線

JR中央本線の石和温泉駅から分岐していた専用線の今を見てきました。



石和温泉駅は甲府の2つ新宿寄りにある駅で一部の特急電車も止まります。
そんな石和温泉駅のちょっと昔の写真を見てみると広い構内に多くの線路が見えています。
駅西部に「日本セメント」の甲府SSがあり川を渡った先には秩父セメントと甲府砕石が
存在し貨物が止まっているのが確認できます。いづれも1990年代末期に全て廃止されています。



上記の航空写真ではホーム上部の北口は田んぼしか無く駅への入り口は
南側にしかありませんが現在では北口にも立派な入り口ができています。
これは所謂「専用線の線路が無くなった」から実現出来ている訳です。



上り線ホームより北側を見たもの。かつての貨物ヤードが少しだけ残っています。
奥にはかつて線が延びていた「太平洋セメント」が今も存在しています。



セメント工場をクローズアップさせた所。丸印の所にも線路が入っていました。



ヤードに残る線路は既に本線とは繋がっておらづ、です。



ホームの外からだと良い雰囲気で写真が撮影できます。



一番上の航空写真で丸印の付いているところが秩父セメントと甲府砕石への分岐部ですが
雑草がもの凄くて判りづらい写真になってしまいました。



駅構内から延びていた専用線は大きく角度を変え写真の所に続いていました。
少し中を探索してみましたが線路は確認できませんでした。



同じ地点から振り返って秩父セメントの方を見たもの。



かつてはこの道路を貨物が横断していました。警報機の無い踏切がありましたっけ。



踏切を渡ると平等川を渡っていましたが当然そのような橋も形もありません。



平等川を渡りきると直ぐに国道140号を渡って丸印の所につながっていました。
秩父セメントは現在無くなっておりパチンコ店に姿を変えてしまっています。
もう一方の砕石場への専用線はガソリンスタンド横をまっすぐに突き進んでいました。
廃止時期も砕石場への専用線の方が秩父セメントより早かった様です。



この位置に線路が入っていましたが・・・。



甲府砕石場への専用線は矢印方に真っ直ぐ突き進んでいました。
一部民家の庭と化しているので立ち入りは出来ませんでしたので奥へ進みます。



何となく線路があったと思わせる直線的な道が残ります。
最上部の航空写真を見ると2線分ある様に写っていますがこの広さなら余裕でしょうか。
妄想かも知れませんが下に落ちている石がどうもバラストに見えて仕方ありません。



近くを小川が流れていてこう言う所に案外遺構が・・・と期待しましたがコレというのには巡り会えず。



線路の末端部分と思われます。残念ながら線路は勿論、鉄道設備も何もありません。
でもこの終端部分にも絶対にバラストだ、と言いたくなる様な石がゴロゴロとありました。



既に甲府砕石はなくなっていますが緑の樹の中にコンクリート製の工場跡が残っています。
また甲府砕石という会社自体は無くなっておらづ本社は新宿区に、鉱業所は初狩と東京都日の出町に残っています。




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