鹿島鉄道廃線跡(1)

鹿島鉄道は筑波鉄道と共に関東鉄道から分離した私鉄の一つでした。常磐線の石岡駅から鉾田までの27Kmを結ぶ
非電化単線の鹿島鉄道は収入源を航空自衛隊百里基地からの貨物輸送に頼っていましたが2001年に輸送の廃止となり
翌年には全ての貨物営業も廃止されてしまい経営困難となり2007年3月31日をもって廃止されてしまいました。
そんな鹿島鉄道の廃跡を廃線から5ヵ月経過した8月に訪れてみました。そのまま残っている所と跡形も無い所もあります。ご覧ください。



まだ路線図が書き込まれている地図。



まずは常磐線と接続していた石岡駅に行ってみました。写真は鉾田方面を向いて撮影しています。
鹿島鉄道の敷地は駐車場として整備されてしまいました。営業中の同ポジションはこんな感じでした。



こちらは石岡駅の鹿島鉄道の車庫があった方。こちらもホームは残っていますが整地されて
しまいました。ホームは半端なところで切断されてしまってます。営業時はこんな風でした。



石岡駅を鹿島鉄道側から見たところ。もう何も無くなってしまいました。中央にホームが見えます。



駐車場の敷地の外れに妙な物を発見。線路があるだけで嬉しいですが・・・。



廃線跡をあるいて鉾田方面へ向かうと以前使われていたPC枕木が山積みにされていました。



常磐線と鹿島鉄道が共同で使用していた踏み切りです。奥が常磐線。簡易的な柵がなされています。



踏切上から鉾田方面を撮影した所です。バラストだけが無惨に残っています。



駅前の地図にはまだ路線図が残っていました(この地図は石岡駅近くのもの)。



石岡〜南台の間に残る廃線跡。石岡から先は踏切上に線路は残っているもののその他の線路
は撤去されているというケースが多い様です。この踏切からは常磐線もまだ見えます。



同踏切から常磐線を入れて撮影。



石岡〜南台の間に残る鉄橋。線路はなく橋両端に進入禁止の為の石が積まれています。



南台を向いて撮影。この区間はかなり勾配が急の様です。バラストが綺麗に残っています。



南台近辺は住宅街の中を走ります。この線路跡は現在バス専用道路に転用されています。



南台駅です。こうして見ると「廃駅」と言った感じはなく営業中だと思ってしまいます。
元々が無人駅で質素な駅ですから廃止されてもあまり変化が無い様な感じます。駅前は何もありません。



しかしホーム内へ入るとご覧の通り。この状態では365日待っていても汽車は入線してきません。
写真は石岡駅の方を向いて撮影しています。構内は特に荒らされている感じもなくひっそりとしていました。



南台駅から鉾田方面を撮影した物です。この駅は2面2線の駅。列車交換も行われていたのでしょうか。



石岡南台〜東田中間に残る踏切にはこうして標識も残っています。



この踏切から突如線路が復活します。つまりここから石岡までは踏切を除いては全ての
線路が取り払われてしまっています。線路も半年近く走っていないので錆がもの凄いです。



南台方面から東田中駅を撮影しています。道路には線路内進入を防ぐロープが張られてます。



廃駅となった東田中駅。営業中はこんな感じで賑わっていました。



東田中から先も線路はそのまま放置されていました。夏と言う事で草や虫が凄かったです。
写真は東田中と玉里の間のストレート。写真奥が玉里駅になります。いい廃っぷり。



玉里駅。この駅は石岡行きホームの母屋が解体された他は特に変化が無い様です。



玉里駅にて。信号・標識・運賃表などがそのまま残っています。




玉里から歩いてもそれ程時間のかからない所に「新高浜駅」がありました。写真は駅入口ですが
当初からひなびた駅であった事が想像出来ます。駅というより駐輪場と言った感じですね。



駅入口を表す信号。駅はもう無いですが・・・。




新高浜駅の時刻表。非常に見づらいんですが。ここ以外にもこういった時刻表がある様です。



新高浜〜四箇村間の線路。枕木からは花が顔を出していたり。



四箇村駅です。こちらもキテる駅の一つです。線路もあり駅舎もそのままの様です。



四箇村駅のすぐ先から再び線路が無くなっています。次の常総小川までは距離が空きます。



常総小川手前にあった県道との踏切跡です。踏切前後の線路は撤去されています。



常総小川駅構内です。もう何も無くなってしまいました。相当広いスペースだったんでしょう。



かつて駅舎が建っていたと思われる所には何もなくなってしまいました。今回歩いた鹿島鉄道の廃線
の中ではこの常総小川駅跡が激変した駅の一つであったと思います。輸送バスが折り返して行きました。



「常総小川駅〜小川高校下」間にある園部川にかかる鉄橋跡です。線路はありません。



鉄橋から少し歩くと「小川高校下」が見えてきます。田圃の中にある可愛い駅でした。



何故かホーム部分から線路が復活しています。鹿島鉄道も軽井沢-横川間の様にある一区間だけを
整備して観光にして欲しいなんて気もします。この駅は結構有名な駅ですね。



そんな事を考えていたら夢でしょうか。気動車が1両やって来るではありませんか。



それは冗談で近くにキハ430型が置かれていました。保存車両としてココで保管さるのか
それとも別の場所に移設・保管されるのかは判りませんがピカピカの車両に逢えました。



未来へ走れ!鹿島鉄道。小川高校の生徒達が書いた物でしょうか・・・。




駅への入口を示す立て看板がありました。ホームに生徒が来る事はもうありません。



「小川高校下〜桃浦」間の様子。線路は残り踏切にはロープがかかっている、という状態です。
写真奥が桃浦駅方向になります。この区間には向日葵畑なんかもあり綺麗に咲いていました。




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