府中駅の1番線は何処へ

タイトルだけだと一体京王線の何を指しているのかが判りませんが「府中駅」を指しています。私は子供の頃に週3日ほど府中に通っていました。
なので府中駅への思い出はかなり濃く残っていますがあれからかなりの月日が経過し駅どころか駅周辺も一変してしまいました。

分倍河原駅を出た京王線は右へカーブし旧下河原線・府中街道を跨ぐと土手を滑る様に降りて府中駅に入っていきました。
ホームは2コあり階段を下りて地下へ行き北・南口へそれぞれ出る事が出来ました。南口はまだ小さい商店が建ち並んでいましたが
北口はなかなか栄えていました。駅改札を出てすぐ左には京王の「啓文堂書店」がありケヤキ並木には踏切があったのも覚えています。

こんな府中駅でしたがホームが2面なのに「2〜4番線」だけが存在し1番線が欠番でした。上りの新宿方面行きはこの府中で
各駅停車が特急に抜かれる「待ち合わせ」をしていましたが下りは出来ないので各駅停車の京王八王子行きは東府中駅の2番線に待避し
特急の通過待ちをしていました。なので府中駅2番線を特急が発車した後にはもう各駅停車が入線するのが見えそうな程でした。



上の写真は京王帝都電鉄時代、地上府中駅に停車している5000系特急の八王子行き「陣馬号」です。写真でもお判りの様に
左は道路の為に1番線がありません。しかしホーム中間地点には簡易売店がありこの売店がホームよりもかなり南に
出っ張っていてその下には線路が見えていたのを覚えていますから恐らくそれが旧1番線の線路だったのではないでしょうか。

何故1番線を撤去したのかは詳しくは判りません。因みに私の記憶は1982年の物で
上の写真は1976年の撮影。府中駅が高架駅として開業したのは平成5年の事です。



上は1960年代半ばは府中駅。停車している車両が時代を思わせますがこの写真ではホームが2つに線路も4線分が確認出来ます。
因みに写真の一番右が一時期消えた「1番線」で京王八王子・めじろ台方面行きです。手前の踏切は高架駅になるまであったケヤキ通りだと思われます。
写真で見ると自動車と歩行者の通行を区別していた様で3・4番ホームの末端部には踏切を上下に操作する駅員さんも見えます。



現在の府中駅の西側。かつての大踏切は無くなり単に電車が頭上を行き交う都内のありきたりな風景になってしまいました。
府中駅は幾度かホーム延長の工事をしている為に何らかの事情で1番線を撤去したのかも知れません。上にも書いていますが
1番線が欠番の時は特急の待避線を東府中に設けていましたが現在の高架駅になって昔の1〜4番に戻ってます。
1960年代には駅構内に待避線もあった様です。




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