新宿駅・消えた4番線

タイトルは「消えた4番線」と書いていますがこれは京王新宿駅から4番線が消えた事を
指しているだけです。別記で「新宿駅の歴史」という枠も作っていますがその番外的意味でこれを記します。

京王新宿駅は昭和38年4月1日に西口地上駅から西口地下駅へ移設となりました。現在(平成17年)は3面3線ですが
開業当時は5面4線であったと言います。実は私の古い記憶でも地下新宿駅は現在のスタイルのままであって
4番線についてはほとんど記憶がありません。地下駅工事にともなう解説が本に掲載されていました、以下の通りです。

構内広さ約6000平方メートル、地下2階となり7連4本収容出来る扇形ホームが出来ます。レールレベルは地上より約15メートルです。
地下1階は「改出札・事務室・案内所」等鉄道施設の他に一部百貨店の売り場が出来ます・・・・(以下省略)。

また下が当時のホーム図であります。



ポイント位置は10両対応ホーム改良時に移設されています。驚いたのは昭和38年当時ですでに7連対応ホームにしていた事ですね。
下の写真は地下開業日に亡き4番線に停車している2000系です。列車の右手上に「4」がはっきり読みとれますね。



写真が列車の中央を撮っている所を見ると突き当たりの車輪留めから撮ったものと予想されます。この2000系急行というのもシビレますね。
何故この4番線が消えてしまったのかと言うと地下駅開業時は7連対応ホームとして作られたので特急8両が入線出来ない為のホーム延長工事の為でした。
4番線はなくなってしまいましたが一番の上の図での3番ホーム・4番ホームへとの分岐ポイントは現在のホームに当てはめるとかなり駅構内に
入っている事になります、何と言っても現在は10連がメインですから当時より少なくとも3両分ホームは長くなっているはずです(20m×3=60m)。
そんな中、降車ホームから現在の3番ホームの下を見ると以外なモノが見られます、それが下の物。



左写真は4番線の形見で現在も新宿駅3番ホームの下に残っています。初め見た時は線路を置いてあるだけかと思ったのですが
しっかり枕木に固定されていますね。当時はココから分岐していたんだよ、と判る遺跡の一つではないでしょうか。
右は昭和39年に地下京王新宿駅が完成した時の京王ビルのパンフレットですが4面5線の広大なスペースが写っています。

私の中では3番線に停車しているのは絶対的に6000系でした。子供の頃1・2番線は2000・5000系専用のホームでよもや6000系が
1番線に入る事など考えもしませんでした。しかし今では8000系が優等列車で3番線に入っている事が多くちょっと寂しささえ感じます。




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