サンライズ瀬戸乗車記

2009年の正月休みを利用し「サンライズ瀬戸」に乗って旅行に出てみる事にしました。「サンライズ瀬戸」は「サンライズ出雲」と併合し
東京を出発、岡山で瀬戸と出雲を分割し瀬戸は香川県高松までの運行となっています。シーズン期間は高松から更に松山まで運転される事
もある様です。私自身仕事で「北斗星」には乗った事があるものの悪魔で仕事、プライベートでゆったり寝台は初めてなのでワクワク物でした。

サンライズはブルートレインの様に客車を機関車が牽くのでは無く電車です。そう「寝台電車」です。寝台電車と言えば真っ先に「明星」などを
名乗っていた583系電車を思い出しますがその進化版と言った感じで内装もかなりゴージャスになっており形式を285系といいます。

まずは切符を買わないといけません。



まぁ切符は「みどりの窓口」で購入出来ますので大した事ではありません。私は中央線の豊田駅で購入しました。寝台の場合は乗車券の他に
特急券と寝台券を購入しないといけません。写真にも記載されていますが東京→高松の乗車券が11,010円でその他が9,450円です。
この時点で20,460円です・・・汗。ネットで調べてみると夏休み等のシーズンでない限りは2週間前でもチケットは入手可能との事でした。
実際私も乗車は1月17日(土)で切符の購入が1月5日(月)でしたから。因に取った部屋は一番リーズナブルな「B寝台ソロ」でした。





この285系電車「サンライズ瀬戸/出雲」は7+7編成になっており同じ編成が2連で走っている事になります。よって1号車と8号車、2号車と9号車
はまったく同じ車両という編成になっています。最上級車は4/11号車のサンライズのデラックス車でしょう。この車両は1車両に6部屋しかありません。
2階建て構造になっていて洗面所やテーブルなんかも付いています。車内通路が片側に寄っているので通路以外の全面が個室になっています。
私の取った「ソロ」は一番価格が低いので(ノビノビ・シートは除く)部屋はもの凄い狭い事になっています(下で別途紹介)。また「ソロ」は3号車
と10号車に割り当てられていいますがこの2両は電動車になっており床下にモーター機器を置く関係で2階建てなのに平面構造になっています。


E233の中央線に乗り新宿から東京駅へ向かいます。切符は23区内から使用出来るので新宿駅の自動改札に乗車券を通し東京駅の9番ホームへ
登って行きます。22:00出発なのに電車の入線が21:45と以外と遅かったのには驚きでした。



左はホーム下の案内盤。富士/はやぶさは10番線だがサンライズは9番からの発車。90分後にはムーンライトえちごが出る様です。
中は入線して来た285系サンライズをパチリ。普通の光景ではあるが「乗らない」撮影目的の人も以外と居ました。右は行き先方向幕。

さて発車3分前に中へ入ります。乗り遅れたらシャレになってしまいます。ソロのある3号車へ入り指定券に書かれている4番部屋へ向かいます。
部屋番号ですが偶数番号は上の部屋、奇数番号は下の部屋になります。私は4番なので上になります。コレ、下の階だとホーム入線時にブラインド
を開けていると丸見えです(笑)。なので出来るならば上の階(偶数番号)を取った方が良いでしょう、その方が眺めも良いですからね。

ソロ部屋は部屋の中で立つ事は出来ません。扉を開けると細い階段があり登るとベッドがある、と言った部屋です。以下がソロ部屋です。



写真1の右に映っているのが入り口のドアです。4番なので階段を上がってベッドの上に上る仕組みになっています。正直階段の幅は狭すぎて
太っている人や老人にはきついかも知れません。写真1は足下から枕元を撮影した物ですが写真2はその枕元部分です。頭の横が階段になっています。
頭がベッドから落ちない様に簡単な仕切り(写真1の方が判りやすい)があります。また枕元にはラジオのVOLコントローラーと照明のスイッチ
が付いています。ラジオは基本的に3.5パイのイヤホンのみ対応でイヤホンは付属していません。照明は枕元、足下、階段下と3点別々のスイッチ
になっています。写真3では実際に寝た状態で足下を見た所ですが身長171cm程の私が寝てみても「窮屈さ」は感じませんでした。左の手すりは
階段を降りるためのもの、足下にはハンガーがあり上着を掛けられる様になっています。足下の左上には結構な荷物を置けるスペースがあります。
写真4は「ソロ」車両を外から撮影したものです。手前の窓はラウンジで奥がソロ。下部屋はホームの高さと同じな為に丸見えです・・・。

さて気になる「ソロ」部屋のモーター音ですが全然気になりません。普段通勤電車に乗っている為か静かに感じます。横になりながらロールカーテン
を全部開けると真上に星や月が見えて最高です。こう言った点からも偶数部屋がおすすめです。さてでは車内の散策をする為に部屋を出ます。



部屋を出るには部屋の鍵を締めなくてはいけません。583系などはボックスシートにカーテンが引かれるだけでしたが最新の寝台は個室です。
まずは部屋を出てドアノブを赤い○印の所へ持ってきます。その後に好みの4桁の数字を入力して♯を押せばロックOKです。入室の時は
4桁の数字を押してやれば解錠されます。左の16は上階、17は下階への入り口の為に少しだけ段差があります。部屋と部屋の壁はご覧の様な薄さです。



トイレは各車両に装備されています。清潔感もありました。しかし電車走行中に揺れるのは宿命ですので仕方ありません。
右は洗面所で鏡面状に2個所付いていてカーテンで仕切る事も可能です。女性の化粧直しや男性のシェービングには良いです。DXには洗面所が付いています。

私が乗った3号車にはラウンジが付いていて無料で誰でも使う事が出来ます。片側に4個のシートがあり左右で計8席あります。ただし夜出発するので
車窓は駅入線時以外は暗闇となってしまいます。ラウンジには自動販売機もありますが水とコークと壮健美茶しか無いのが残念です。



さてではサンライズ内を徘徊してみます。この電車には色々なタイプの部屋が用意されているのが特徴です。まず価格が一番安く私も乗った「ソロ」。
先述した様にほとんどカプセルホテルの様な感じで豪華さには欠けます。「ソロ」よりも1段良いのが「シングル」で実は価格も大して変わりません。
私が車内を歩いている時は何部屋かの「シングル」は空室になっていたので出来ればそちらの方が良いかも知れません。こちらは室内で立つ事が出来
るほど天井も高く設定されています。シングル部屋に2人で入れる「シングルツイン」も設定されていて就寝時にだけベッドを出せる様になっています。
サンライズツインは2個のベッドが横並びになっている部屋。彼女や彼氏と乗りたくてお金にちょっと余裕があったら是非この車両に乗りましょう。

唯一のA寝台はシングルDXになっています。窓も大きくテーブルや洗面所が装着されているリッチな車両ですが男の一人旅には豪華すぎるかも。
しかしどの部屋の内装も木目が奇麗で清潔感があります。この285系電車の内装ですが実はあのミサワホームが手がけているのですね〜、暖かみがあります。



続いてはシャワー室です。走っている鉄道の中でシャワーに入れます。シャワーは3号車、10号車に付いておりA寝台の乗客以外は車掌からシャワー
カードを購入しなくてはいけません。検札の時に購入しておくのが良いでしょう。また瀬戸、出雲号にそれぞれ1室しか無い為に時間帯を間違えると
入れなくなってしまいます(渋滞する)。実は4号車と11号車にはA寝台専用のシャワー室が装着されていて空いていれば入る事も出来ます。これは「専用」
と表記されていますが実は同じ車両にシャワー室が付いているだけでA寝台のお客は車内を移動しなくても良い様に配慮されているだけなのです。
普通車もA寝台車に付いているシャワー室も中は同じです。300円のカードで6分のお湯が出ます。途中でお湯を停める事も可能です。ボディーソープ
とリンスinシャンプーがあります。ドライヤーも設置されています(無料)。ただしタオルは無いので自分で用意していかないと大変な事になります。



シャワー室ドアの横には使用中か空室かを表示するランプが付いています。お湯は6分しか出ませんが止めたり出したりして洗うのでシャワー時間は結構
かかる様です(待っていたけれどなかなか空かなかった)。ドアを開けると脱衣所があり(上写真真中)そこでカードを挿入しシャワールームへ入ります。
私は朝方、瀬戸大橋を渡る前に入ろうと思い6:00頃に入りました。それでも同じ考えの人が居るためか3号車は使用中で車掌に言い4号車のを借りました。


何となく停車時間を見てみます。

22:00
東京駅発
9番線より発車
4:30
大阪駅着
運転停車のみ
23:11
根府川通過
6:19
瀬戸駅通過
23:24
熱海駅着
運転手交代アリ(東日本→東海)
6:30
岡山駅着
瀬戸・出雲の分割/併合
23:37
三島通過
6:46
木見通過
23:42
沼津着
6:55
児島駅着
運転手交代アリ(西日本→四国)
23:56
富士到着
7:09
坂出駅着
松山方乗換駅
00:13
清水通過
7:16
国分通過
1:12
浜松到着
下りのみ停車
7:26
高松駅着
6番線入線

何となく乗車料金を見てみます(東京→高松の場合)。

まず乗車券として11,010円、特急券として3,150円かかります。これに寝台料金がかかりますがタイプにより料金も異なります。

ソロ
一人用B寝台
6,300円
シングル
一人用B寝台
7,350円
シングルツイン
一人用B寝台
9,170円
シングルツイン
二人で使用する場合
14,420円
サンライズツイン
二人用B寝台
14,700円
シングルデラックス
一人用A寝台
13,350円
ノビノビ・シート
フルフラットのシート
寝台料金不要



東京を出て9時間30分、香川県の高松駅に到着したサンライズエクスプレス。なかなか快適な旅でした。残念ながら天気が悪くて
サンライズなのに太陽が昇るところを見られなくて残念でした。瀬戸大橋を渡る時に太陽を見たければ進行方向左手に座席を取ると
客席から太陽を見る事が出来るでしょう。右手になってしまった人はロビーに行って見る事も出来ます。また乗りたい車両です。




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