田浦港廃線跡

神奈川県三浦半島を走るJR横須賀線「田浦駅」より海に延びる線路があります。
貨物支線ですが線路は錆ていてもう何年も使われていない様ですが廃線扱いにはなっていない様で
地図にもきちんと掲載されています。夏のとある日に散策に出てみました。

JR田浦駅は面白い構造になっていてホームの前後をトンネルに挟まれています。
何でも戦争中に車両をすぐに穴の中に隠す事が出来るからと言うのが理由だったそうです。
しかし10両対応ホーム故に11両編成の入線時は1両がトンネルに入りっぱなしになってしまいます。




1960年代の航空写真です。何となくですが線路配線が判ります。



各方面に支線が出ている田浦港線(仮名)ですがコチラが横浜よりにある車両留。
この先は海上自衛隊の施設となっている様です。左側には相模倉庫の建物があります。
画面手前には手動転換機が錆びた状態で設置されている状態でした。



その転轍機の様子です。良い錆です。



上の立ち位置から180度反対を見た光景。もはや貨物が走る事は不可能。
ココら辺は倉庫が多く横須賀という土地柄か?、なかなかセンスの良い倉庫が多かったです。
この道を手前に行くと国道16号横浜方面へ。奥へ進むと港方面となる構図です。



線路はヘロヘロと繋がっており港へ向かっています。



カーブ途中より写真の様に分岐しています。奥が田浦駅方面。



しかし分岐した線路は直ぐにご覧のありさまに。



それでも線路は途切れないで続きます。



相模運輸倉庫前から田浦駅方面を見たところです。



その倉庫を真横から見たところ。横一直線に線路が敷かれています。



日本では数少ない「平面クロス」ポイントの2連打。
画面を左右に切っているのが田浦駅からの支線。右側が駅へ向かう線。
左側は海方面へと続く。こちらの方も永きに渡り使われた形跡はないものの
走行出来なくはなさそうでした。



珍しいポイントなので別角度でもう1枚。



この車両、田浦駅から港方面に延びる線路上に停車していました。
車両には「相模運輸倉庫」と記されています。ココは駅構内へも近く移動可能みたいです。



この線路を進むと隧道になり田浦駅構内へと続いています。状態も悪くありません。



クロスポイントの場所より海岸方面を望む。この先も錆びは凄いものの線路の状態は特別悪くはなさそうでした。



奥が港。2本延びていた線路は途中で1本になります。当初は良い状態だった線路も
奥まで来ると流石に程度の悪さが目立ってきます。



更に少し進んだ所です。もう何年も使われていない感じがします。
ココを何の貨物が何を運んでいたのか気になりますね。



上の画像との少し先で線路はアスファルトに固められてしまっていました。



そしてゲートの中へ入って行く線路。アスファルトで固められていますが線路とアスファルトの
間には角材が入っておりそれを抜けば通常の線路として使う事が可能です。殺してはいない様です。
ゲートの先もずっと線路は続いている様ですが海上自衛隊の敷地内なので入れません。



先ほどのクロスポイントの位置に戻ってみました。



面白い事に一部の線路がトンネル内に向かっています。が、現在はトンネル手前で途切れていますが
かつてはトンネルを抜けた先の自衛隊施設まで繋がっていました。




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