キリンビール取手工場専用線

> かつて常磐線取手駅構内より水戸方へ本線に並行して走るキリンビールへの専用線がありました。
詳しい廃止時期は判りませんが1984年頃ではないかと予想されます。



当時の線路配線をマップに記載してみました。距離は1〜1.5Km程と短いです。



常総線の取手駅ホームよりJRホームを撮影しています。E231が2本停車中。このE231は
この取手駅が終点となっています。手前の空きスペースが昔の貨物用地でしょうか。



同じく常総線ホームから常磐線の水戸方面を撮影したものです。
常総線は非電化なのでどちらの線路かがよく判ります。常磐線は大きくカーブしていきます。



常磐線の水戸方面へのホーム中間地点より上野方面を見たところ。
現在は1本の線路が途中まで伸びていますが、1980年代は数本の貨物専用線が存在しました。
更には駅舎の改良によりかつて線路のあった部分は建物が建設されており線路跡は消えています(2つ上写真参照)。



かつては広い構内であったことが判ります。



常磐線ホームから見た専用線が続いていた水戸方の様子。途切れている線路が確認できる。



線路脇から見た廃止された専用線の線路。剥がされないで続いている。
奥に見えているのが取手駅ホーム。左側が常磐線の本線。



同ポジションより水戸方面を撮影したもの。
常磐線よりも若干低いレベルの所を走っていたようです。



取手駅を出て最初の踏切である「寺下踏切」で廃線の様子がよく判ります。
写真は取手駅方面ですがバラストが綺麗になっている様に見えますが・・・。ところで非電化区間だったのでしょうか?



同踏切より工場方面の様子です。踏切内の線路も埋められることなく現存していました。



寺下踏切を歩いて数十メートルで「伊野下踏切」に到着しますが、線路はこの2つの踏切の間で
本線からゆっくりとカーブして工場方へ向きを変えてしまいます。



現状線路地図の廃線を記載してみました。



マップ上の赤い矢印の方向で見た様子です。奥に専用線が用水路を渡る橋が見えています。



ソロリと用水路脇を歩いて行ってみます。これを見ると判りますが右の取手駅方は藪に覆われていて
左の工場方は既に建物が建っており線路跡は寸断されています。



取手駅近くから続いていた専用線の線路はこの用水路を跨ぐ橋の上まできちんと残っていました。



ビール工場へと続いていた線路跡が今も尚残る(奥が工場)。



「エ」が残る廃線跡。



1970年代、まだ貨物がバリバリの現役だった頃の伊野下踏切を中心とした常磐線本線と
工場専用線との分岐箇所の航空写真です。ものスゴイ数の有蓋車が工場の敷地内に停車しているのが見えます。



工場の入り口部分です。線路が存在していた時とは敷地内の建物の配置も建物そのものも
異なっていますが線路が敷地に入っていったところは恐らく正面の青いプレート付近と思われます。



敷地内に入った線路は脇の道路と並行して走っていました(右の建物は当時はありません)。



工場脇を歩いていると写真の様な建物が現れます。この建物自体は貨物が走っていた当時のままの様です。



工場全体の比較。屋根は変化しているが基本的にそのままな気がするのですが・・・。



工場に入った貨物がスイッチバックする形で溜まっていたと思われる箇所の現在です。
もちろんですが工場の中には入れませんので外から見た限りでは線路らしいものは何一つ残っていませんでした。




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