ヤマサ/ヒゲタ醤油専用線

JR総武本線の終点及び銚子電鉄の「銚子駅」付近に残るヒゲタ醤油とヤマサ醤油の専用線跡を見てきました。
かつての銚子駅付近は多くの専用線が存在していましたが全てが廃止されてしまいました。



写真は1960年代の銚子駅とその周辺の写真です。工場は現在も稼働している為に比較しやすくなっています。
ヤマサ第一工場の先に当時の国鉄新生貨物駅が存在していました。ここは現在「中央みどり公園」になっています。
今回はヤマサ第一工場とヒゲタ醤油への線路跡を見ていきます。



駅横の踏切から銚子電鉄「仲ノ町駅」方を見たものです(2010年撮影)。車止めになっているのが
「新生貨物駅」へ続いていた線路で、ヤマサ醤油第一工場はこの路線から分岐していました。



車止めの先は既に住宅が建っています。奥に小さく映っている自動車の駐車場から
手前の民家まで緩くカーブをしながら線路は続いていました。



このカーブが鉄道跡らしい感じがします。左に映っている工場がヤマサ醤油第一工場です。



現在道路になっている部分は当時は全てが線路でした。この新生貨物駅へと続く線路の
一番左側から分岐して工場へ入っていました。写真に写る屋根(左側)のところがホーム跡の様です。

尚、この先には「中央みどり公園」があり旧貨物駅であった事を示す説明書きがあります。廃止は昭和53年との事。
また公園左の道にはかつて銚子漁港へ続く臨海線も存在し1968年頃迄は線路が存在していた様です。



新生貨物駅手前から分岐していた銚子港への線路を地図に記載してみました。



戻ってJR銚子駅を千葉側から見た光景。特急が佇んでいます。ここからヒゲタ醤油への専用線を見ていきます。



撮影している踏切の足元を見てみるとレールが埋もれています。線路幅からして違和感のある
レールなので移設前の物がそのまま取り残された可能性もあり専用線との結びつきは不明です。



同踏切から千葉方面を見たところ。かつて本線と並行していた専用線は廃止から長い年月が経過していて
全く残っていません。踏切上の埋もれたレールからしても配線が少し変化したのではないかと思われます。



しかし国道126号線が線路をアンダーパスする所に当時ガーダー橋があったであろう跡が残っていました。



同じ地点の逆側にも残っています。



しばらく線路と並行に千葉方面に歩くと銚子の留置線が途切れる所にある「荒野踏切」に出ます。



その踏切から銚子駅方面を見たところ。左が留置線、右のフェンス部分が専用線跡地でした。



振り返り千葉方面を見ると工場への鉄道門がそのまま残されています。
中央のコンクリートが綺麗になっている部分にかつて線路が敷かれていたのでしょう。



フェンスの隙間にレンズを差し込んでズームしてみました。樹の成長が年月を思わせます。
バラストなどな無いですが鉄道設備らしき物も確認出来ました。線路跡が綺麗に残されています。



踏切から総武線と並行する専用線の様子です。奥に積み下ろし施設が小さく映っています。



末端の荷物の積み降ろし施設です。銚子駅から線路はここまで本線に並走する形で敷かれていたのです。
距離にして0.7Km、入れ替え用の機回し線があった様でホーム横には線路が2線あったと推測されます。



かなり長いホームであったのが判ります。廃止は1984年。



末端部分。現役当時の写真を見てもここで線路はプツンと切れています。 当時のままっぽさが良いです。




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