味の素専用線
京急大師線の「川崎大師駅」に隣接する「味の素」からかつて国鉄塩浜駅まで専用線が敷かれていました。
神奈川臨海鉄道の機関車が京急の終電後にひっそりと運行していた様ですが1997年に廃止されてしまいました。
興味深いのは京急のゲージは標準軌の1435mmでありJRは狭軌の1067mmな為に味の素川崎工場から出た線路と
京急線が合流する地点からは三線軌条だった事ですね。下写真は工場から延びる線路と貨物が確認できる1980年のもの。
1980年の航空写真を見てみると工場内に沢山の貨物列車が止まっているのが判ります。
塩浜駅から延びていた線路は川崎大師駅の先から工場内に吸い込まれていました。
廃止が1997年ですから訪問時で廃止から18年経過しています。線路跡には建物が建っていますが
鉄道門は以外にも当時のまま残されていました。ここから三線軌条になっていたのですね。
専用線の工場への入口は航空写真を見ても判る通り川崎大師駅横にあります。振り返ればすぐ駅ですが
踏切に目をやると塩浜操車場(今の川崎貨物駅)へ向かっていた線路部だけ三線を撤去しているのが判ります。
また終電後の仕業であった為に工場へ入る線路も同一路線を使用していた様です。いわば単線扱いですね。
三線軌条は京急の終点「小島新田駅」の手前まで続いていました。上写真は同じ1980年の物で専用線
が小島新田駅手前から分岐して塩浜操車場へ入っているのが判ります。
小島新田駅横の踏切からホームを見ています。専用線が現役の頃は1面1線で右手の線路はホームをパス
して南下、そのまま操車場へ入るという配線になっていましたが現在は1面2線に改良されています。
かつて線路が延びていた駅裏に来てみましたが既に住宅地となっています。
しかし○で囲った家だけが変な向きに建っています。これは線路跡に建てた為ですね。
その裏手に廻ってみたところです。こちらもちょっと向きが変になっています。
線路跡は家が建つまでの間駐車場として機能していた為に車を止める白枠線だけが見えています。
線路はこの道路を踏切で超え、現在駐車場となっている所から操車場に入っていました。
踏切跡も無く踏み切り標識も撤去され合流地点のポイントも既に撤去されています。
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