青梅線二俣尾鉱山専用線

東京都の郊外を走る青梅線はかつては奥多摩から石炭を運ぶ貨車が走っていましたが今は消えてしまいました。
そんな青梅線の二俣尾駅からかつて支線が出ていて少し先のホッパーへと繋がっていました。
廃止は1960年代なのですでに40年以上が経過しています。この線は雷電山からの石炭を運び出す為の線で
山からホッパーまでは専用のインクラインが引かれそこから駅まではこの線路を使用していました。
そんな古い廃線跡を2006年4月に訪問してみました。




当時の線路を現在の地図に書き込んでみました。しばらくは青梅線と
平行に走っている線路は少し先で北上する形でカーブしていました。



二俣尾駅の奥多摩側にある「西城踏切」から二俣尾駅を撮影。左の空きスペースが旧線路跡。



上の写真を180度振り返った所。かつて線路があったので踏み切りの形状がかなり
変形しているのが判ります。写真奥が奥多摩駅方面となります。線路は単線です。



線路沿いにしばらく歩くと路盤と道路に高低差が出来て歩道が線路の下を通れる様になります。
上を見上げるとかつてのガーダー橋が凄い錆で残っていました。かつてはココを車両が通ったんですね。



ガーダー橋を渡ると線路は本線より大きく右にそれて草の中へ入って行ってしまうので
一度国道へ戻り側道の急な斜面を登って本線の踏切を渡ります。そうすると右手の資材
置き場横から線路上に入る事が出来ます。上写真がその場所です。



ちょっと歩くと転轍機が残っていました。という事は・・・・。



なんと線路はこんな場所で2線に分岐していました。ここからホッパーへと続いていきます。



見上げればかつての架線の跡でしょうか、そのまま残っていました。



線路は復線のまま山に入っていきます。写真は小川の様な水路を超える為に作られた
小さな橋梁です。枕木は完全に腐っていて大人が乗ると折れそうで怖かったです。



上写真の橋梁に乗る線路の写真。かなりの錆です。廃止から数十年放置されていれば
どんなものでも腐ってしまいますね。



さてそのまま道を行くと狭くなり左方の線路は土に埋もれてしまって見えなくなってしまいます。
右方ははっきりと残っていますが池の中を通っています。
奥の看板には「蛍」を飼育しているので入らないでという旨が書かれています。



ここまで来るともう廃線跡とは思えません。写真右手にかろうじて線路が写っています
がまるで沼の様でした。もうちょっとだけ奥に進んでみたいと思います。



ホッパーの場所は恐らこの辺りだと思いますが軽装で来た為に今回はココで引き返し
ます。辺りは切り通しになっていてかつては線路が奥まで延びていたという雰囲気はあり
ますが岩がゴロゴロしていて先に進むのは容易ではなさそうです。

本来この線路はもう少し先まで続いており現役時はホッパビンの中へ入っていっていましたが
現在はそのホッパビンも無く線路跡を辿るのは冬の時期に行くのがよさそうです。
また、ホッパビンからはこの路線の主目的である「雷電山」へと続く索道が有りました。




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