鶴見線・石油支線(1)
神奈川県を走る鶴見線は支線の宝庫。支線が支線を呼びまさにねずみ式に広がっている様にも思えます。
この路線は安善駅から分岐し南下、そのまま「米軍油漕所」へと引込まれています。
1950年の地図です。安善駅から海へ続く石油支線が描かれています。
石油駅から浜安善駅への駅名変更は昭和18年なのですがこの地図上ではまだ石油駅になっています。
鶴見線「安善駅」を鶴見方から見た所です。右奥にタキが連なっています。
安善駅構内から出る通称「石油支線」。奥が安善駅。
しばらくしてフェンスが現れ奥にもタンクが連なっているのが見えます。
良く見れば「JP-8」の文字が見えます。JP-8はジェット燃料を差しています。
ここから米軍横田基地までジェット燃料を輸送しているのです。
燃料施設から支線へと繋がる部分の鉄道門です。英語表記になっています。
全体が判る様に撮ってみました。
途中にある踏切ですがコレだけを見るとまるでアメリカです。
安膳橋です。奥が安善駅方面。
安善橋を渡り終えると複線になる石油支線。
浜安善駅構内です。かつては賑やかだったのでしょうか?。
何処にも繋がっていない線路がそのままの状態になっています。
浜安善駅の駅舎も残っていました(2015現在現存していません)。
線路は現在コンクリートブロック部で終了していますがかつては更に奥まで延びていました。
浜安善駅より1線が米軍油漕所内へ入って行きます。踏切も遮断機も有りません。
油槽所側から見た切り返しの図です。左の線路は全く持って意味を成していません。
油槽所の入口です。ココから先は米軍施設内なので立ち入って撮影は出来ませんでした。
どうもこの日だけを見てみると線路は死んでいる様に見えますが安善駅の南側の米軍油槽所には
何連ものタキが連なって停車していましたので生きている事に間違いはなさそうです。
最期の写真を撮影した後にゲート奥の守衛門から軍服を着た人が出てきて「何をしているんですか?」
とインタビューを受けました。撮影の旨を告げると米軍施設なんで「カメラを向けるのは遠慮して欲しい」と
言われました。911テロ以降は警備が厳しい様で仕方ありません。
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