松本電鉄(新島々-島々)
長野県松本駅から新島々までを結ぶ「松本電鉄」ですが以前は新島々から1.3Km先の島々駅まで線路は延びていました。
この区間、昭和58年の台風10号の被害がもの凄く復活する事も無く翌年の昭和59年末で廃線になってしまいました。
上の路線図はまだ現役の頃の松本電鉄「新島々-島々間」です。因に昭和56年版のものです。
電車に乗って現在の終点でもある新島々駅にやってきました。停車している電車、何処かで見た事が
と思ったら元京王電鉄井の頭線の車両じゃないですか。白に化粧直しされ2両編成のワンマンで第二の人生を歩んでいます。
その停車中の電車越しにかつて島々方面に延びていた線路を撮影してみました。駅の先にも線路は数メートル続いています。
現在の新島々駅駅舎。2002年に駅舎改良により奇麗に。上高地へのバスの玄関口にもなっておりハイカーが目立ちます。
駅構内から続いている線路の末端部分へ行ってみます。途中までは列車停泊で入線がある様ですがコチラは気配無しでした。
本当の末端個所で、車輪留めもついています。架線もここまでしっかり張られています。
線路は車輪留めを突き破ってほんの少しだけ残っています。これは本当の「廃」ですね。
線路はすぐに消えてしまいかつて線路が敷かれていた路盤だけが残っています。
線路跡にはだんだんと草が生い茂ってきました。奥が島々駅方ですがお墓が登場してきました。
途中に「エ」マークがありましたが・・・民間鉄道では大抵の場合社紋が入るのでちょっと疑問に思ったり。
更に進んだ所でバラストっぽい砂利を発見しましたが当時の物なのかは定かではありません。
新島々駅を出た線路はしばらく山の中を走っていましたがここで国道158号沿いに顔を出します。
国道と並走していた区間。左側に路盤がそのまま残っています。
国道に沿って続いていた路盤は少し行くと背の高い草木に覆われてしまい全くもって確認出来なくなってしまいます。
仕方無く国道に沿って歩いていきますが途中にある小川を渡る個所で旧線路のガーダーが当時のまま残っていました。これは国道側から撮影。
今度は山間部に入りガーダーを撮影してみました。とにかく草が多く鉄橋前後の様子が判りません。
ガーダーの残る個所をほんの少しだけ島々方面へ行った個所が昭和58年の台風10号の被害を多く受けた個所です。恐らく大きな
土砂崩れがあった様で路盤そのものが崩れてなくなっています。ここには現在キノコや山菜などを売る土産屋がプレハブで営業
をしています。また近くの神社へ登る為の通路があった様ですがこれも崩壊し当時の柵だけが埋もれてしまっています。
これが埋もれた柵です。2本の線路の様な棒がたっていますがこの間に通路が有りましたが無くなっています。
その土砂崩れ個所を過ぎると国道は左にカーブをしますがその手前で右に分岐していく道があります(写真参照)。これが旧国道
158号で鉄道が走っていた頃は現在の国道はまだありませんでした。赤丸の個所から線路は手前に延びていました。
こちらが旧158号。電車が通っていた頃は「駅前通り」のメインストリートであったのだが今では人も歩いていない状態です。
旧島々駅は現在バスの停留所になっています。
駅があった個所の全体の様子。右は新しい国道、ここに1面2線の駅があったのはもう昔の話。
再び新島々駅に戻ってきました。駅前の国道を挟んだ向かい側には旧島々駅の駅舎が移設保存されています。
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