西武池袋線旧線(元加治〜仏子)

西武池袋線の"元加治→仏子"間にある入間川鉄橋を渡る際に南側に朽ち果てた鉄橋を見る事が出来ます。いわゆる旧線跡
なのですがこの鉄橋だけ当時のまま放置されています。コンクリート土台の上に煉瓦が乗せられている面白いデザインです。
この鉄橋は西武線が単線→複線になる際に架け替えられた物ですが、当時は八高線の下を潜っている路線環境の状態で飯能まで
一気に複線化とはいかづ、途中に笠縫信号場をもうけて交換などをおこなっていました。昭和44年に元加治→仏子間が複線となり
鉄橋も架け替えられ、信号場も移設されました(現在は全区間複線の為に信号場もない)。では旧路盤跡を辿ってみたいと思います。



1950年、線路架け替え前の地図に現在線を書き込んでみた物です。



まずは鉄橋に近い駅"元加治駅"へやってきました。池袋線では唯一の無人駅でもあります。

2009年8月より有人化されたそうです。



駅のホームから旧線の分岐部方を見てみます。この駅の南側にはかつて貨物ホームがあったので敷地自体
はかなり広いです。写真右手にも怪しい空きスペースがあります。線路は奥の民家方に伸びていたと思われます。



その民家の所へやってきました。奥のオレンジ色の建物が旧線跡です。家の前にある枕木っぽいのも気になります。



民家の間の道を進んで行くとすぐに入間川に当たります。すると道路の延長線に旧鉄橋が現れます。



川のすぐ近くまで行くと現行線と旧線の位置関係が良く判ります。奥が池袋方面となります。



ぐるりと廻れば橋桁の下の道へ降りられます。強引な道で(笑)かなり低いですが。煉瓦造りが奇麗です。



川まで降りて鉄橋全体を。奥の新線を黄色い西武電車が走って行きます。



対岸の様子。元加治側は住宅地になっていますが仏子側は比較的廃線を思わせる個所が残っていました。



しかし盛土部はすぐに切れてしまいます・・・。



仏子側から見た旧鉄橋。手つかず状態で残っているのは廃好きとしては助かりますが撤去しない理由も気になります。
財政的な問題が一番ですが西武鉄道と言えば大手私鉄の一つですし。放置から保存という訳でもなさそうですし。



鉄橋を渡り終えた線路はゆるいカーブを描いています。土手は削られてしまっていますが跡は判ります。



線路跡はしばらく行くと小学校の敷地内に吸収されてしまいます。学校の手前直前には枕木が積まれていましたが
もしかしたら旧線で使用していた物かも知れません。"西武鉄道用地"の看板も立っています。この先は市へ売却したのでしょうか。



小学校の中を歩く訳に行かないので学校から旧線が出る個所へ来ました。フェンスの角度が線路跡を物語っています。



ちょっとワイド目で元加治方面を撮影してみました。現行線の左にあるスペースが旧路線跡と判ります。



旧線との合流(分岐)地点です。小さな川を渡っていた当時のミニガーダーが残っていました。この先すぐ仏子駅です。




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