篠ノ井線旧線(明科-西条)
1988年9月に新線に切り替わった篠ノ井線の「西条〜明科」の旧線を訪問してきました。
一部線路や鉄道施設が残っており途中はハイキングコースとして整備されています。
1981年発行の地図を見てみるともちろん線路切り替え以前になっています。
新線(赤線)は西条駅と明科駅をほぼ直線にトンネルで結んでいる事になります。時短です。
西条駅を松本側から望んだ写真です。待避線を持っています。長野の12月は寒いです。
同ポジションより松本方面を見たところ。奥のカーブのところが旧線との分岐箇所です。
実際の分岐箇所へ来てみました。旧線は奥ですが架線柱が残っています。
夏は草に覆われて見えない物がよくみえます。路盤とバラストが判ります。
大回りをして路盤の方へ行くと線路が残っていました。
この分岐箇所には夏場に数回来ましたが線路が残っているとは思いませんでした。
旧線もこの道路を跨いでいたはずですが橋台すら残っていません。
写真は新線でその少し手前に線路があった筈です。工事をしたのでしょうか。
道路の対面側は築堤がそのまま残り架線柱も見えています。
夏に訪問した時も架線を確認していますがまるでジャングルの様な雑草を覚えています。
今回は真冬なので築堤に登ってみます。しかし草の量は凄いの一言。
良くみればレールがきちんと残っている事を確認できます。
線路はこの先のトンネルまで一直線ですがトンネル手前まで線路は現存していました。
この記事を記載している2016年から約28年も前に廃止になった線路。樹の成長も凄いです。
国道を潜る所では既に線路はありません。途中で途切れています。
綺麗な煉瓦のポータル「旧第一白坂トンネル」の西条駅側坑門です。
ここから大人の事情により「ワープ」します。
飛んで「旧第二白坂トンネル」の明科側へやってきました。国道の坂を降りた時点で
ポータルが背後に来てしまうので見落とすところでした。
ポータル前まで来てみました。かなり良いロケーションだったんでしょう。
その先から廃線跡を歩ける様に整備されています。写真手前は大きな駐車場になっています。
観光に寄った案内板も立てられていて距離の記載もあったりします。
いかにも線路跡という道が緩いカーブを描いて明科方面へ続いていきます。
後付けのキロポストが目立つ中、これは現役時のものかと思われる物も残っています。
潮沢信号場跡へ到着しました。シーサースに引き上げ線2本を要していたスイッチバック駅です。
写真の上のガードレールのある道も線路跡になりますね。ここは両駅間の丁度中間に存在します。
現在は道路になっていますが左が引き上げ線、右が明科方面への本線という構図です。
ほどなくして漆久保トンネルに到着します。写真奥が明科駅方面です。
トンネル出口。単線区間なのに架線が両サイドにあるのは雪対策か何かでしょうか。
漆久保トンネルの明科側です。光線が当たりとても綺麗でした。
踏切のオブジェがありました。現役の頃使用していた物かも不明ですし当時からここに
残っていたものでは無いと思われます。とは言え味のある演出、管理している人に感謝いたします。
先へ進むと再び踏切。今度は道路にレールも埋もれている。遮断機は後付けだが警報機は当時物か。
遊歩道をここまで歩くのはなかなかの体力が必要です。旧線の説明書きも設置されていた。
廃線跡はまだまだ続きます。奥が明科駅方面です。
東平には無料の休憩所がある様です。ここから見る遠景はとても綺麗でしたっけ。
恐らく鉄道施設(信号関係?)の遺跡ではないでしょうか。
ほどなくして最後のトンネル「三五山トンネル」が見えてきました。このトンネルは開閉時間が決まっている様です。
トンネル内部の煉瓦構造がとても美しくみえます。照明マジックですね。中は涼しいです。
待避所なんかももちろんそのままになっています。
三五山トンネルの明科駅側です。とてもポータルが小さく見えます。
トンネル出口からの風景です。長野県の明科の12月ってこんな冠雪具合なんでしょうか・・・。
トンネルを抜けると住宅が多くなります。もぅ明科駅までは直ぐです。
最後の案内板「潮神明宮」。廃線散策、明科側からだとココがスタート地点となります。
ここから先の線路跡は既に道路や住宅に姿を変えており当時の面影はありません。
「潮神明宮」を過ぎた線路跡は真っ直ぐと続き「明科保険センター」の横を通り○印の所へ出てきます。
画面奥が西条駅となり写真の緑色の屋根の建物が「保険センター」です。橋桁も無く廃線?と思えます。
橋桁はありませんが川を渡った先に築堤が残っており駐車場になっていました。
駐車場の先は現行線(少し架線が見えている)なのですが県道が出来ており線路跡を突き抜けています。
写真は県道を超えた先で「廣田神社」より旧線跡を写しています。築堤が合流地点へ向けて伸びています。
現在線との合流地点です。写真奥が西条駅。旧線は明科駅を出ると左カーブしていました。
明科駅を見ています。こう見ると正面の道は元は線路跡だったと思われます。
明科〜西条の旧線は約10Kmにも及びます。これはもちろん線路の距離であり徒歩で全ての行程を制覇するのは
非現実的と思われます。行程を分けるか車を利用しポイントを抑えて廻る方が良いかと思われます。
廃線へ戻る