鉄道総合技術研究所引き込み線


東京都国立市に存在する「鉄道総合研究所」。この施設は新幹線やリニア・モーターカーの開発でその名を世界に広めた所でもあります。
場所はJR国立駅の北側に位置していて施設そのものの面積はかなり大きいです。中央線に乗って国立駅を出てしばらく走行すると
1本の線路が北側へ分岐していき林の中に消えていった・・・という記憶が残っていますがこれもかなり前の記憶で現在は
どうなっているのかと思い先日近くに用事があったついでに見てみた所中央線高架工事の最中で分岐部の様子はかなり変わっていました。





1970年代の地図を見ると線路の配線が良く判ります。
この線路、使用されなくなってからもしばらくは国立駅と繋がっていましたが
中央線の高架工事により完全に途絶えてしまった様です。またサーキット場の様に1週していた
線路も現在はほとんど撤去され北側の一部路線を残すのみとなっています。



国立駅から延びていた線路はしばらく本線と並走した後に進路を北西方へ変えていました。
この写真は本線との分岐箇所ですが中央線高架工事により面影は無くなってしまいました(2008年撮影)。



しかし線路跡には枕木を再利用した柵と「エ」マークが残っていました(2008年撮影)。



線路跡とはっきり判るゆるいカーブは駐輪場となっています(以降全て2005年撮影)。



駐輪場を抜けると「DWELLING KUNITACHI」と言うマンションの敷地内に入って行きます。



このマンションの階段なんかを見ると線路有りきのなので走ったら面白い事になりそうですが。
でも本当にこんな所に車両が走ったのでしょうか?。現在線路は撤去されています。



マンションを抜けると少し大きな通りに出ますがその先から鉄道総研の敷地になります。
架線が見えています。門柱手前のコンクリートも線路を撤去したばかりなのか埋めた跡が判ります。



柵から中を覗き込むと台車が見えました。実験施設と言った感じが良く出ています。
更に良く見てみると奥の方に鉄道車体らしき赤いのもチラリと見えています。
コレは撮りたい!・・ですが道が有りませんので線路に沿う形の道路をトコトコ歩いていきます。



するとラッキーな事にマンション横のスペースが空いていて車体を撮影する事が出来ました。
見た目は国電そのもの。おでこには「粘着試験車JR総研」と書かれています。以外にもJR化後
の車体なのですね。車体左下の形式は「クヤ497」窓からは「臨497」と見えています。サイドの塗装はボロボロです。



クヤ497の横には大きく「鉄道総合技術研究所」。奥には0系新幹線も見えました。



運良く「クヤ497」を見れたものの、その後は住宅街に囲まれてしまい中を見れる場所が
なかなか出て来ませんでしたが途中の道路から見えた1枚が上写真のものです。
停車している車両のベースも不明ですし手前のガイドレールみたいなのが何なのか・・・謎の多い所です。



反対を見ると車庫にこの様な物体が停車していましたっけ。



光町2丁目交差点付近で線路はカーブを始めますが車輪止めで終わりです。



かつては研究所からはみ出す形で一週していた線路、施設内にも廃線が有ります。



施設を出た線路は「鉄道情報システム2号館」の裏手をグルリと通っていました。
現在も航空写真で見るとカーブが判り綺麗な弧を描いて車が並んでいるのが確認出来ます。
画像は丁度カーブのまん中にある国分寺市役所「ひかりプラザ」にある新幹線車体です。



廃線跡のカーブは駐車場になっています。



鉄道総研の正面玄関。
中央線が高架になってしまい二度と総研内の線路とは接続出来なくなってしまいました。
当方もココを走る車両を一度も見た事が無く本の写真で見たに留まっています。




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