トヨタ自動車研究所引込線
静岡県裾野市、東名高速道路の裾野インター出口のすぐ脇に「トヨタ自動車研究所」があります。
かつてこの研究所には御殿場線から専用線が引き込まれていましたが現在は廃止されていて
線路が分岐点から所々に残るのみで放置されています。周辺は「第二東名高速道路」の工事
の為に開拓が進んでいますがこの廃線には影響が無い様です。以下レポートを記してみます。

1975年の航空写真では専用線は現役で末端に貨物車両も見えています。

専用線の分岐は御殿場線の「岩波-富士岡」間から始まります。上写真は岩波駅横の踏切から富士岡駅側を見た所。

踏切が鳴ったので電車を待っていると湘南色の113系が走り抜けていきました。

岩波駅から数百メートル行った所に橋を撤去した跡がくっきり残っています。

反対(沼津側)の橋台跡も確認できます。

線路と平行する道路から築堤を見上げての撮影。

上の道をちょっと進むとこんな光景になります。手前の上を走っているのが専用線跡で
奥の土手が御殿場線の本線です。ココは2線が完全に分岐しているポイントですね。

雑草から線路が抜け出しています。この少し先が本線との分岐地点となります。

分岐ポイントの廃線側の線路上に登り分岐ポイント方向を写しています。奥に屋根だけ
見えているのが御殿場線の本線です。架線柱が見当たりませんが撤去されたのか?非電化だったのか??。

線路と線路の間には樹が生えていましたが成長しすぎ。何年放置されているのだろうか?

コチラは土手上の線路の繋ぎ目。いい廃っぷりです。

御殿場線から分岐した線路はゆるいカーブを描いたまま土手を走り進んでいきます。
写真奥に見える高架橋は国道246号線です。これを見ると246号以前に線路があったという事か。

国道246号線の下です。一部撤去された線路(?)が置かれています。雑草がもの凄い
ですが線路は草に埋もれたまま残っている様です。

246号を潜るとほんの数メートルだけ土手が切れる為に線路も無くなります。

国道246号を抜けるとすぐに橋を渡ります。

上の写真に写っている橋の内部です。こんな感じに線路は健在です。

橋を渡り終わると一度線路は途切れて農道を横断して行きます。写真は東名高速道路
ですが下に開いているトンネル部分に線路は続いています。しかし凄い雑草です。

この「トヨタ研究所」廃線の一番の見せ場はこの手つかずの線路跡でしょう。
東名高速の下には当時のままの状態で線路が綺麗に残っています。

トンネルの中の線路跡には当時のままの「枕木」や「バラスト」が静態保存(笑)されています。

東名高速道路の下部を通り抜けた線路ですがその先の線路は無くなっていました。
線路は写真を奥の方に突き進んでました。

研究所引き込み線跡はゆるいカーブを描いていきながら写真のフェンスに
突き当たってしまいます。かつてはここまで線路がきちんとあったのです。

突き当たりの部分には線路がかろうじて残っていました。

180度振り返ったところです。緩るいカーブが鉄道敷きを思わせます。

奥を覗くと線路はまだ続いているみたいです。
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